[Day 38] 千里草のひと裾

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By 코리안투데이 경기하남

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[Day 38] 千里草のひと裾

二月 · 主なき刀 | 約三分の読み

삼국지 365 · Day 38 · Book 1「星が集まる」
삼국지 365 Day 38 헤더 일러스트

李粛(りしゅく)の馬蹄(ばてい)が、郿塢城(びうじょう)の土塵(つちけぶり)の上に、届くその夕、長安の天の下にて、ひと群れの童(わらべ)らが、見知らぬ童謡(どうよう)一つを、唱(とな)いおりたのである。

千里草何青青(せんりそうなんせいせい)

十日卜不得生(じゅうじつぼくふとくせい)

「千里の草、何ぞ、かほどに青く青き、十日(じゅうじつ)の卜(うらない)に、生(い)くる事能(あた)わずと、出でたり。」その童謡の末に、四つの漢字が、隠れおったのである。「千・里・草」三字を合わせて「董(とう)」と為り、「十・日・卜」三字を合わせて「卓(たく)」と為りたのである。長安の路傍(ろぼう)の幼き口より、大いなる太師の名の二字が、すでに、漏れ出(い)でつつあったのである。

路を過ぎ行く年経たる官吏(かんり)が、その童謡を聴きたり。頭(こうべ)を深く垂れて、心の内側にて、しずかに、その二字を、読みたり。官吏が家へと戻り、戸を閉ざして、低く溜息を吐きたり。この溜息は、今夕の長安の街にて聞こえたる溜息の中の、最も低きひと結にてあった。

ひと方、郿塢城にて、李粛が董卓の前に、膝を屈(くっ)して、偽(いつわ)りの詔書(しょうしょ)を、捧(ささ)げたり。「天子の御体(おからだ)が、病より、ようやく、ようやく癒え給いたり。その喜びを以て、文武百官を、未央殿(びおうでん)に集(つど)わしめ給いて、太師に、大位(たいい)を禅譲(ぜんじょう)し給わんと、仰(おお)せ給いたり。この詔書が、即ち、それなり。」

董卓が、詔書を大いに受け取りたる手が、ひと息、震えたり。「王司徒の御志は、いかにて、ござりたるか。」「王司徒、すでに、受禅台(じゅぜんだい)の築造を命じ給い、主公の歩みを、お待ち給う。」

董卓が大いに笑みたり。顎(あご)の下の肉が、大きく揺れたり。「我、過ぎし夜の夢に、ひと匹の龍(りゅう)が、我が体を覆う夢を、見たり。今日、果たして、この喜びの報を得たれば、時を、ひと息にても、逃さずに、行かねばならぬなり。」

董卓が、その席にて、即(すなわ)ち、命を下したり。飛熊軍(ひゆうぐん)三千を、李傕(りかく)・郭汜(かくし)・張済(ちょうせい)・樊稠(はんちゅう)の四人に、委(ゆだ)ねて、郿塢城を、お守らしめたり。己(みずか)らは、その路にて、車を整えて、京都へと、ひと歩み先(ま)ず、向かいたのである。

삼국지 365 Day 38 중간 일러스트

発(た)つ前、董卓が李粛に、低くひと言を、上りたり。「粛。今日の席の功(こう)が、最も大なり。明日以後、朝廷の席にて、汝の名が、大将軍の席の傍らに、置かるることと、為らん。」李粛が頭を深く垂れたり。その垂れの内側に、今夕の長安の童(わらべ)らの童謡の二字が、しずかに、隠れおったのである。

車の輪が、回り始めたり。郿塢城の門が、後ろにて、閉ざされたり。董卓の車が、長安のほうへと、駆け始めたのである。その車が、長安の城門の前に、届くまで、二日(ふつか)が、遺(のこ)りおったのである。

車の前路(ぜんろ)の上に、小さき風が、吹き来たった。その風の結の内側に、千里草の童謡の歌詞が、しずかに、収(おさ)められおったのである。董卓の耳は、その風の結を、聴き得ざりき。ただ、龍の夢のひと結のみが、彼の両耳の内側に、満ちおりたのである。

Book 2 の八度目の夕が、郿塢城の城門と、長安の街との、二席にて、しずかに、深まりゆきつつあった。千里草(せんりそう)の三字が、四つの漢字が、合わさりて、ひと名と為る童謡の隠れたる種子として、植えつけられつつあったのである。Day 37 の 堂密計(どうみっけい)の十二人の席が、今夕、長安の童らの童謡のひと行の内側に、先(ま)ず、漏れ出(い)でおったのである。

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삼국지 365 Day 38 마무리 일러스트
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✒️ 平訳家の一言 — 延三欽博士(Yeon Sam-Heum, Ph.D.)

大いなる人の運命、その二字が、都城の幼き童(わらべ)らの口より、先(ま)ず漏れ出(い)でゆく夕があり申す。大人らの口が、あまりに重く成りたる席にては、幼き口の歌詞が、最も先ず、結として、動き行く法(ほう)にござる。今夕、貴方の路傍にも、童らの口より、先ず漏れ出(い)でゆく二字が、もしやおありにならぬか。その二字の結を、ひと結いっそうしずかに、覗き見られてはいかがであろう。

📅 明日 Day 39:北掖門(ほくえきもん)のひと突き

「明けたる日の朝、董卓の車が、長安の城門の前に到達したり。北掖門(ほくえきもん)の内側にて、十二人の甲士と、画戟の先とが、待ちおったのである。今朝の席の大いなる結が、成り行きつつあった。」 — 平訳家 延三欽博士

平訳 — 延三欽 平訳家 · Sam H. Yeon, Ph.D. · 延三欽博士

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